ポジショニングに必要なクッションの素材について
介護現場で「使いやすい」と声の多いクッション素材について少しお話しさせていただきます。
クッションの素材では「ウレタン」が人気で各メーカーさんよく使用しています。
ウレタンとは、正式には「ポリウレタン(polyurethane)」と呼ばれる合成樹脂の一種です。プラスチックの仲間で、弾力性や柔軟性、耐久性に優れているため、介護用品や家具、衣料品などさまざまな分野で使われています。
ウレタンとジェル素材の複合のタイプのクッションも人気があります。代表的な商品にはアウルシリーズがあります。
「ジェル(合成ゴム)」とは、やわらかく弾力のある**高分子素材(ポリマー)**の一種で、主に「シリコーン」や「スチレン系エラストマー」などから作られます。福祉用具や医療クッションにもよく使われる、ウレタンと並ぶ代表的なクッション素材です。

介護用品のクッションは車いすでの姿勢保持や長時間座っている際の身体への負担軽減。
ベッドで寝ている時の体圧分散などに使用されます。
人気のあるクッションの中身の素材について
通気ビーズ(通気性、放熱性に優れた素材)
人気のある素材に「通気ビーズ」があげられます。構造的に柔らかくへたりにくいのが特徴です。
「通気性」「放熱性」に優れムレを軽減してくれます。体圧分散にも効果があり長時間座位・車いす利用・寝たきりなどの場面で「ムレにくく、形が馴染んで、へたりにくい」という特性が人気です。

低反発ウレタン+高反発ウレタン+ビーズの複合素材

・低反発ウレタン → 体圧を「ゆっくり受け止めて分散」
・高反発ウレタン → 身体を「しっかり支える」
・ビーズ → 形が「自在に動いて姿勢・体型に馴染む」
この複合構造により長時間の座位・寝位でも「包まれる感触」「姿勢指示」「疲れ軽減」が意図されています。
ジェル(合成ゴム・エラストマー)+ウレタンの複合素材
ジェル+ウレタンのハイブリット構造(上層:ジェル、下層:ウレタン)も人気があります。それぞれの良さを活かしウレタンの軽さとジェルの体圧分散性を両立した設計になっています。
「ジェル(gel)」とは、液体と固体の中間のような性質をもつ物質で、
内部に液体を多く含みながら、形を保つことができる弾性体のことです。
そのうち、ゴムのような弾力をもつものを「合成ゴム系ジェル」と呼びます。

注目クッション①M-able マーブルクッション
ポジショニングクッション
関節拘縮や円背など、身体の変形があると、特定の部位に体重が集まったり、筋緊張が高い状態が続きます。そういった状態は、褥瘡になるリスクを高め、身体の変形をさらに進める原因になります。
M-ableクッションを使えば、体重分布を正しく保ち、良い姿勢作りが可能です。
特殊な中材により、フィット性と保持性の両方を高め、豊富なバリエーションと共にあらゆる体格、部位、変形に対応します。褥瘡予防、関節拘縮対策におすすめです。

他にもいろいろバリエーションがありますが車いすの姿勢保持におすすめのC-1タイプ
背中から肩、腕を支えることにより、座位姿勢の崩れを防ぎます。
「支える」ことに優れたクッションで筋のリラックスを促しやすくなっています。
リラックスすることにより得られる効果として「発汗」防止があります。重度の拘縮を起こしている方の体型の特徴としては瘦せ型が多いという特徴があります。痩せ型の方ほど褥瘡予防・拘縮予防のためにもしっかり各部を支えていく必要があります。
マーブルクッションは「支える」ことに優れた、筋のリラックスを促しやすくなっています。



流動性の高い中材が身体の凹凸にピッタリとフィットし体重が乗ると安定します。
弾力がなく「ふわふわ」とした不安定さがないので筋肉の緊張を落とします。

中材にはPPビーズとストローカットフィルが使用されていますので、利用者の身体にあわせてこまかく調整ができ、調整した状態をキープしてくれます。

手の先端をクッションにあて差し込むように身体にフィットさせるのがポイントです。
介護におけるポジショニングは、利用者さんの安全と安楽を確保し、褥瘡や関節拘縮の予防、呼吸や嚥下を楽にすることなど、心身の機能維持・向上を目的とします。適切なポジショニングは、筋緊張を和らげ、血行を促進するだけでなく、介助する側の身体的負担軽減にもつながります。
いろいろなクッションが各メーカーで工夫されて製品化されています。
状況にあわせたクッション選びの参考にしていただければ幸いです。

